2015年3月25日水曜日

珍しい3プラグエンジン

中国企業がピレリを買収したということで、
昨日からあちこち大騒ぎだけど、
今日は途上国は途上国でも
中国でなくてインドの話。

インド国内販売台数で
ヒーロー、ホンダに次いで第三位のメーカー、
バジャジの旗艦モデルは、
PulsarRS200だが、そのエンジンの話である。


PulsarRS200は、こんなバイク

このエンジン、普通のSOHC、4バルブで
ごく普通のエンジンのように思うけど
なんとプラグが3本ある。

トリプルスパーク、というらしい。

https://greasengasoline.wordpress.com/2012/05/21/bajaj-pulsar-200-ns-what-is-triple-spark-technology/

上の図のようにプラグが配置される。

四輪のアルファ・ロメオのツインスパーク
ドカのデュアルスパークなど
1気筒に2本のプラグを備えている例は多い。

複数の地点で点火することで
火炎が燃焼室にいきわたる時間を短くする
というもので、一般にメーカーは
得意げにカタログに載せるけど、
実はあまり良いやり方ではない。

点火のエネルギーはタダではなく、
エンジンのパワーの一部をもらって
発電機を回して得ている。プラグが多ければ、
それだけ大きな発電機を回さないといけない。

さらに、部品点数もそれだけ増えるし、
バルブの面積も制約を受ける・・・などなど。

こんなことをしなくても
たとえばスワールやタンブル(=気流の流れ)
を利用するなどして、同じように
火炎が燃焼室にいきわたる時間を短縮する方法はある。

なので、トリプルスパークなんて
技術の無さをひけらかしているだけ、
という気がする。

バジャジはKTMの筆頭株主のはずなので
その資本関係を使用して
技術導入を図ることはできないのだろうか?

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