2014年8月20日水曜日

WSBK:ビモータ撤退のピンチ


http://www.asphaltandrubber.com/wsbk/bimota-bb3-homologation-quota-world-superbike/#more-68734

モーターサイクルのレースでは
プロトタイプマシンによるMotoGPと
市販車によるSBKのレースが行われている。

ここで問題になるのが、
「市販車とは何か?」である。

たとえば、ホンダがRC213Vを
1台のみ子会社に売却し、
保安装置や触媒を着けて一瞬だけナンバーを取り
それをもって
「RC213Vは市販車だからSBKに参加させろ」
と言い出したら、たぶん、誰もが
「アホか!」と怒るだろう。

こういう観点から、SBKにおいては、
市販車の定義として
「公道走行可能車両として1年目に250台、
2年目までに1000台販売すること」
という条件がついていた。

しかし、世界的にスポーツバイクに逆風が吹いている昨今
各メーカーとも、SBK参加車両の販売には苦労しており
FIMもそれを受けて、今年初めに規制緩和を行うこととした。

それによると、
 ①ホモロゲーション申請までに125台製造すること
 ②ホモロゲ1年目の終わりまでに250台製造すること
 ②ホモロゲ2年目の終わりまでに1000台製造すること
という風に、販売台数ではなく、製造台数で規制することにした。

これにより、SBKへの参加の可能性が出てきたのが
ビモータである。

現在、ビモータはBMWからエンジンの提供を受けて
BB3を製造しており、WSBKのEVOクラスに参戦している。

しかし、ビモータは最初の「125台製造」という
①の条件を満たすことが出来なかったため、
「4か月の猶予をもらい、猶予期間内に125台製造する。」
という約束で「仮の参加」をさせてもらっている。

あくまで「仮の参加」なので
優勝してもポイントはつかない。

だが、その4か月が経過しつつあるのに
ビモータは「125台製造する」
という約束を守れそうになく、
せいぜいが40台程度しか製造できていないという。

最大の障害になっているのは
BMWからのエンジン購入代金。

125台分のエンジンに
100万ドルを用意しないといけないが
弱小メーカーのビモータにとっては
これはあまりに巨額である。

「ルールはルール、じゃ詰まらない!」
という声もあるだろうが、
レギュレーションに例外があってはならない。

パドックでは、
「これまで参加できただけでも儲けモノだろ」
という声もあるという。

もうすぐ、SBKも夏休み明けとなるが
ビモータは、これからも参加を認められるのか?

ビモータ・オーナーは
急ぎ、もう一台購入を考えた方がよい(笑)

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