2013年9月30日月曜日

MotoGP:バイクは接触することを前提に作られていない

http://www.crash.net/motogp/news/196377/1/pics_pedrosa_highside_after_marquez_contact_sensor_failure.html

どこもかしこもペドロサとマルケスの接触について
語りたがっていて大変である。

多くのサイトで書かれていることを見てみると、
やれ、あんなケーブルを露出させるなとか、
ケーブルが切れた時の安全策を講じてなかったのか?
だとか、HRCに対するパッシングがひどい。

アホか!である。

そもそも、ケーブルを最初から最後まで完全に隠すなど
ほとんど不可能である。やりようによっては
スイングアーム内部にほぼ完全に隠すなどの
ものすごい手段も考えられるが
そういうことをすると、センサーやケーブルが
故障した時に交換にすさまじく手間がかかる。

時間のないピット作業時に、こんなことで
時間を取られていては、かえって危ない。

また露出しているというのであれば
もっと危険なブレーキホースはどうする?
ブレーキホースが切れた時の危険性は
今回のケーブル破断よりもはるかに高い。

同じ理屈でいえば、フロントブレーキホースは
同じようにフロントフォークの内部に隠さないといけないが、
誰もそのことについては言及しようとしない。

それに、スイングアームやフロントフォークに
穴をあけたりしないといけないので
剛性の設計が難しくなる。

カバーをつけるにしても
1gでも軽量化したいレーシングバイクに
不要と思われるものはなるべく少なくしたい。

今回を含め、ケーブル切断が頻発しているならともかく
今回は非常にレアケースである。

また、センサーが切れた時の安全対策と言うが
具体的には何をしろというのだろう。

トラクションコントロールとしては
すぐさまパワーを絞ることしかできないが
コーナリング中にパワーをいきなり絞ったら
何が起きるか、予想もつかないのか?

エンジニアリング的な素養がゼロなのに
知った風なことを書きなぐるのは
ジャーナリズムの常だが、今回も相当に酷い。

今回のケースでは、悪いのは明らかにマルケスである。
マルケスの行為が危険行為かどうかはさておき
HRCを責めるのはお門違いも甚だしい。

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