2014年5月19日月曜日

MVアグスタがカリフォルニアで販売停止処分に!

http://www.asphaltandrubber.com/news/mv-agusta-california-dmv/
http://apps.dmv.ca.gov/pubs/olin/14_olin/14olin05.pdf

アメリカの西海岸に位置するカリフォルニア州は
単体でもGDP世界第10位の大国並みの経済規模を持つ。

そのカリフォルニアの地形だが、
海から少し入ったところに山脈があり、
これにより空気の流動が妨げられてしまっている。
(風の方向は基本的に偏西風による海風なので
太平洋方向へは拡散しにくい)

その結果、都市で排出された排気ガスが
いつまでも上空から拡散せず
大気汚染が深刻化する原因ともなっている。

ただし、カリフォルニアの大気汚染の原因を
工場や自動車の排出ガスにばかり負わせるのは実は間違いで、
最大の原因はBBQ好きのアメリカ人のライフスタイルである
という、きわめて有力な説がある。

BBQで、脂身たっぷりの肉を焼くことで
肉の脂肪が煙となって大気中に拡散される。

多少のことであれば、大気環境に影響しないが
そこはBBQ好きのアメリカ人。

あっちの家庭も、こっちの家庭も
週末にはかならずBBQ、となれば、
そこから大気中に放出される脂肪は
かなりの量になる。

「元々、食品だから害はないじゃん!」
なんて、のんきなことは言ってられない。

そもそも、加熱されて熱分解されかかって
大気中に放出された脂肪分は
空中を漂ううちに光化学反応を起こし
光化学オキシダントやPM2.5の原因物質となる。

以前のことだが、
飛行機で東側からカリフォルニアにやってくると
スモッグが、シェラネバダ山脈により遮られて
淀んでいる様子がはっきりと見えたものだ。

しかも、山脈の尾根の低いところから
そのスモッグがいくつかの細い流れとなって
東側に漏れ出しているのは、かなり異様な光景だった。

こういう地形的な理由から
カリフォルニアは大気環境改善に
非常に意欲的である。

2stエンジンもカリフォルニアで販売できなくなったことで
一気に廃止の方向に向けて動き出した。

量的なことを言えば、
バイクの数なんてたかが知れているので
2stを廃止させるよりも、BBQを控えさせた方が
よほど大気環境改善になるんじゃないの?
なんてことは言ってられない。

カリフォルニアで決まった環境規制は
必ず世界に広がるのが昨今である。

単体で世界10位の「大国」には
誰も太刀打ちなどできないのである。

さて、前置きが長くなりすぎたが、
今回の話題はMVアグスタの話。

カリフォルニア州の是正命令に対し
期限までに対処しなかった、という理由で、
MVアグスタがカリフォルニアでの販売を禁止される
という事態になったらしい。

公式文書によると怪しげなメーカーに交じって
MVアグスタの名前が載っている。(上のサイト参照)

詳しい話は分からないが、
相手はアメリカのバイクマーケットでも
大きな位置を占めるカリフォルニア。

それに、世界中で販売不振が囁かれている
スーパースポーツなどのハイパフォーマンスモデルが
かろうじて商売になっているのはアメリカのおかげ。

何を考えている?MVアグスタUSA

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