2013年3月14日木曜日

今日のブログは計量法違反でお送りします

日本には「計量法」という法律がある。

国際単位であるメートル法を唯一の単位として使い、
それ以外の単位を使うのをやめましょう、
という法律だ。

それだけ聞くと、何の問題もないように聞こえるが、
これが大問題のオオアリなのである。

計量法は、膨大な条文からなる法律であり、
しかもそれだけ長いのに、日本の法律の例にもれず
細かい部分は政令で定める、とか官僚の運用に
任せている部分が多い。

したがって、ここは実際の某省の
担当者の言い分を元に解説しよう。

また、このブログでは、バイクのことを
取り上げることが多いので
バイク関連の話を例にとって話をしよう。

たとえば、あなたが、米国からハーレーを並行輸入しようと
したとしよう。メーターは、当然マイル表示だが
これは国内では認められていない。

「大丈夫、マイル表示とキロ表示が併記してあるさ。」

ダメである。たとえ併記でもマイル表示がある「計測器」は
使用してはいけない。

また、ハーレーなのだから、ボルトはインチボルトである。
工具だってインチ工具でないといけないが、
インチ工具を購入して販売するのは違法である。

もし、インチ工具を販売している店があったら
それが計量法改正前(1992年以前)に
輸入されたもので無い限り、違法行為である。

当然、そんな店からインチ工具を購入したあなたも
違法行為をしていることになる。

念のため言っておくと、計量法には罰則があり、
最悪「一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金」
となる可能性がある。


もっと問題なのは、たとえばあなたが大金持ちだとして
自分のこだわりのオイルを調合して、できれば
販売もしたい、と思ったとしよう。

しかし、オイルの性能を評価する試験法の
一つである「チムケン」という試験は
装置をアメリカのメーカーが作っているので
たとえば、荷重用のオモリがポンド表示であり
輸入して販売したら、違法である。

もし、チムケン試験をしたかったら、
1992年以前にチムケンを購入している機関に
測定を依頼しないといけない。

が・・・・チムケンを持っている機関とは
ほとんどの場合、あなたの競合相手となる
既存のオイルメーカーだろう。

そのメーカーが、あなたのオイルを
徹底的に分析して、丸裸にする可能性は高い。

そんな危険を冒さないと、あなたは
チムケンの試験ができないのだ。

個人レベルでも、企業のレベルでも
この法律は大問題なのである。


計量法 第一条
この法律は、計量の基準を定め、適正な計量の実施を確保し、
もって経済の発展及び文化の向上に寄与することを目的とする。

経済の発展及び文化の向上・・・・・・??

「おい、何か聞こえたか?」
「いや、幻聴だろう。医者に行けよ。」

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