2012年11月23日金曜日

ATGATT(いつでもフル装備)


10月30日、休みが取れたオイラは
富士スピードウェイにいた。

事件は、昼休み、ブレーキのメンテをした後、
チェックのために外周道路を
低速で走っていた時にやってきた。

平日のサーキットはガラガラである。
ピットも悠々使えるし、外周道路を
走っている車もほとんどいない。

と、対向車線を1台の四輪が走ってきたのが見えた。
そのまますれ違えれば、何事もなく過ぎ去ったはずだが、
突然、その四輪がUターンしてきた。

オイラが最後に見たのは、相手の四輪の左ブレーキランプ
そのランプに「バカヤロー!」と叫んだのが最後の記憶だった。




・・・・・・気が付くと、オイラは病院にいた。

ヘルメットの後頭部にあった整流板が
粉々になっていたことから、ここを打って
脳震盪を起こしたのだろう。
事故後しばらくの記憶はほとんどない。


診断は、背骨、肩、股関節の骨折で
しばらくは寝たきり生活、ということだった。

あのとき、もし、ヘルメットも脊髄パッドも
していなければ、頭を強く打ち、脊髄も損傷して、
よくて車椅子、悪ければそのまま死亡
ということになっていただろう。

そして、ツナギを着ていれば、
せめて肩の骨折くらいは避けられたのだと思う。


英語圏のライダーの間で言われている標語に

  ATGATT(All The Gear, All The Time)

というがあるのを、知っているだろうか。

日本語に訳すと、「いつでもフル装備」
ということになる。どんな時でも革ツナギもしくは
肩、腕、背中、胸、のプロテクター、ブーツなどの
安全装備を身に着けて、バイクに乗ることをいう。

今回の事故で、このことを痛感させられた。

知り合いのとあるライダーも、
いつも革の上下を欠かさないほど
安全意識の高い人だったのが、
「ちょっとそこまでの会合に・・・」
と、つい普段着で出かけてしまったときに
事故にあった。

オイラも、「ちょっとブレーキのチェックに」
と、軽装で出かけた時に事故にあった。

ただ、知り合いのライダーも、そしてオイラも
ヘルメットなど、基本的な装備はしていたので、
「最悪の事態」だけは免れた。

ATGATT、「ちょっとそこまで」でもフル装備。
それが、結局あなたを救う日が来る。

写真は以下から
http://www.advrider.com/forums/showthread.php?t=57309

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